vol39. 日本 vs ポーランド戦で思うこと

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サッカーW杯2018、1次予選 第3戦の試合をTV観戦した。

結果は0-1の敗戦だったが、日本代表は勝点4で、同H組2位を争うセネガルをフェアプレイ ポイント差でかわして、決勝トーナメントに進むことが出来た。

でも、観戦している中で日本代表がとった戦術について、いろいろな感情や思いが湧いて きた。きっと、この後、賛否両論、いろいろな意見がネットを中心にとび交うであろう。

その中の一つの意見として、自分もここに意見を述べてみたいと思う。

状況

状況はこうだ。

酷暑、前試合から中3日という状況だったため、日本代表は、先発を6人いれかえ、コンデ ィションのよい選手を優先させた。

試合内容は、日本代表が優勢、後半もチャンスがいくつかあった。しかし、後半14分にフ リーキックから失点。この時点ではコロンビア-セネガルは0-0の同点だったため、追いつ かないと決勝トーナメントに進めない状況。乾を投入し、点を取りにいくが、チャンスを つくれない。ボールも持てない。逆に、カウンターで更に失点する危機が多数。川島の2 度のスーパーセーブでなんとか持ちこたえる状況。

そんな中、 後半29分に、コロンビアが1点決めた。この時点で、セネガルと日本は勝点 数、得失点数、総得点数が共に同じ、直接対決は引き分け、という珍しい状況が起きた。 この場合、フェアプレイポイントと呼ばれる、もらったイエローカードやレッドカードか ら算出されるポイントで上位が判定される。そのフェアプレイポイントの差で日本が2位 の状態となった。

日本は攻めに行くも、まったくボールも奪えず、ボールを奪ってもまともな攻撃ができな い状況。その後、日本は長谷部を投入。セネガルがこのまま負けることを願い、守りには いったのだ。

ボールを保持した状態では、まったく攻めずにボールを回すだけ。守備では、カードをも らわないように接触プレーをさけてのディフェンス。ポーランドも勝っているので、特に ボールを追いかけない。観客からは大ブーイング。結果的にそのまま0-1で日本敗戦のま ま、試合終了。セルビアも0-1でコロンビアに破れ、試合終了。 結果、日本の決勝トーナメント進出が決まった。

感じたこと

この試合を観戦し終わって感じたことは、決勝トーナメントに進めるのは素直に嬉しい。 日本代表の試合が少なくとももう1試合みれるから。

でも、これは、後悔する戦い方だったと思う。

もし、セネガルが点を決めて追いついていたら、日本は決勝トーナメントに行けなかった 。その為に、決勝トーナメントにいけなかったら、本当に悔やんでもくやみきれない、他 者依存の戦い方だ。

それよりは、リスクを犯して1点を取りにいき、同点を目指して勝点を奪い、自力で決勝 トーナメントに進む戦いを目指してほしかった。後半失点するまでのパフォーマンスを見 ていたら、日本が攻めにいって、ポーランドから1点を奪える可能性は十分にあったと思 う。

反対論

客観的に考えるために、反対論を考えみよう。

リスクを犯して1点を取りにいき、2点目をポーランドに奪われた時にどう思うだろうか? やはり悔しい。後に、守りに入ればよかったと後悔するか?確かにするかもしれない。

失点後のパフォーマンス。著しく攻めてを欠き、ボールが繋がらず、セカンドボールが奪 えない。

  • 攻めの交代選手を入れて得点できる可能性、その時の失点する可能性
  • 守りに入って、カードを貰わずに失点しない可能性
  • セネガルが得点するであろう可能性

これらの可能性をすべて鑑みて出した結論が、西野監督のチョイスだったのだろう。 そういった意味では、結果論でいうと、正しい決断だという意見も一定の理解はできる。

まとめ

でも、そもそも何故、選手はワールドカップに出場したいと思うのか?

ワールドカップには、世界最高レベルで、全世界が見守る中で、自分達の力を試すために 、試合自体を楽しむために出場したいのではないのか?セネガル戦で、守って勝つより、 自分たちのプレーをして、みんなでカバーしながら戦おうという選択をして、守りきった ではないか!!あの時の気持ちを出してほしい。

もう一度言う。日本代表が予選を突破できたことは本当に嬉しい。 でも、もし全く同じ状況に、将来もう一度直面したら、その時は、ぜひとも戦ってほしい。 チャレンジしてほしい。それが皆に勇気を与えると思う。感動を与えると思うんだ。

勝っても負けても、日本代表として、日本人でよかった、 日本人が誇らしいという思えるような戦いを期待する!!

がんばれー、日本!!

追記 (2018/6/30)

試合後1晩が経ち、メディアには様々な意見がとび交う。 自分もいろいろな意見を聞き、西野監督の試合後の記者会見の模様をみて、出てきた思いは、

  • 世界の最前線でやっている人間こそ、肯定的な意見を表明している
    本当に厳しい世界で戦っているからこそ、なにがあっても結果を求める姿勢が大事なの ではないか?
  • 同じ日本人なのだから、仲間を守らなくてどうする?

試合中は、試合をみていても楽しくなかったし、やる気のないプレーに怒れたりもしたけ ど、その後冷静になってみると、西野監督や選手達も複雑な思いをもった決断だったんだ と改めて理解できた。そして、そういう中で、短い時間で判断し、結果をもぎ取った。

世界でも賛否両論があるが、ここは、日本のサポーターとして、日本人とて、日本代表を後 押しできるよう、決勝トーナメントに連れて行ってくれた監督の判断を支持したい。

本当に難しい戦いになると思うけど、もしベルギーに勝ったら、すべてが報われるような 気がする。がんばれ、日本!!