vol49: V2Xの言葉たち3: DSRCとC-V2X
V2Xは車と様々な物が通信をすることによって、安全確保や運転効率の向上を目指してい
るが、通信手段はどうなっているんだろう?
V2Xのうち、V2Nはクラウドとの通信なので、LTEや5Gなどのcelluarのネットワークを利用
することは想像できるが、V2VやV2Iはどうするのか?
気になったので調べてみた。
大きく分けると、WLAN技術を利用したDSRC/IEEE802.11pと
Celluar技術を利用したC-V2Xの二つに大別できる。
DSRC(Dedicated Short Range Communications)/IEEE802.11p
- 概要
- WLAN技術を利用したV2V/V2I通信規格
- 車両との無線通信に特化して設計された無線通信技術
- 専用狭域通信あるいは狭域通信と呼ばれる
- 使用周波数は欧米では5.8GHz帯、日本は車車間(V2V)は700MHz帯を採用。(路車間(V2I)は5.8GHz帯?)
- 特徴
- アンテナの指向性と高精度なキャリアセンスにより、通信エリアを意図的に狭く
コントロールしている。路側機と車載器の間の通信でドライバーへ様々なサービ
スが提供されている。 - 通信距離は2km程度
- アンテナの指向性と高精度なキャリアセンスにより、通信エリアを意図的に狭く
採用例:
- 日本のETCシステムはDSRCを利用している
規格
WLAN技術を利用したV2V規格は2002年ごろから歴史がある
日欧米で、使用する周波数やそれぞれ異なる。規格も日欧米で様々。PHY層はIEEE802.11pで統一されている。
- CEN 12253 (DSRC), etc
- ASTM WAVE
- IEEE 802.11p (based on WAVE)
- SAE DSRC
- ETSI ITS-G5 (based on 802.11p)
- ARIB
- STD-T75 DSRC
- STD-T109 700MHz帯高度道路交通システム
出典: https://www.anritsu.com/ja-JP/test-measurement/support/downloads/.../dwl18784
C-V2X
- 概要
- Cellular Vehicle-to-Everything
- Cellular技術を利用したV2V/V2I通信規格
- 特徴
- ふたつの送信モード
- 直接通信(direct communication)
- ネットワーク通信 (Network Communication)
- ふたつの送信モード
- 採用例:
- 欧州でC-V2Xを採用する動きが強まる
- DSRCと比べて、比較的低コストで実現できる
- すでに構築されている携帯電話のインフラを利用してV2Xを利用できるため
- 欧州でC-V2Xを採用する動きが強まる
- 規格
- 3GPP C-V2X
- Release14でLTEを利用したversionを策定。LTE-V2Xと呼ぶ
- Releaes15(5G基本仕様), 16(5Gフル仕様)で5Gを利用したC-V2Xの仕様が策定中。2019/12 の完成を目指している 図の出典: sgforum.impress.co.jp
- 3GPP C-V2X