vol70. MACsec とは

これまでセキュリティ関連は敬遠しがちだったけど、仕事で必要になってきたので、
さらっとMACsecについて調べてみた。

MACsec とは

  • イーサネットの通信を暗号化する技術
  • MACフレームに暗号をかけることからこの名称が付いた

MACsec frame format

こちらは通常のEthernet Frameのformat

f:id:john-rama01:20211016023202p:plain
通常のethenet frame

MACsecを使う場合、送信側はこのEthernet Frame をもとに、MACsec frame を生成する

ポイントは、

  1. SecTAGの付加
  2. payload の暗号化
  3. ICVの付加

f:id:john-rama01:20211016022920p:plain
MACsec 適用後の ethernet frame

手順

  • あらかじめ暗号化用とIntegrity check のための鍵を、なんらかの方法で交換しておく
     

その鍵を使って

  • 送信側は

    • payload を暗号化
    • ICV field を付加
  • 受信側は

    • payloadを復号化
    • ICVを計算、計算したICV値と、受信したICV fieldの値を比較
      • 改ざん、通信相手が正しいかどうかを確認

MACsec で使用する暗号アルゴリズム

  • GCM-AES
    • 鍵の長さは128bitか256bit

      • GCM-AES-128
      • GCM-AES-256
         
    • AESは、共通鍵暗号方式

      • encrpt, decript に使う鍵は同じ
      • インターネットでは安全だと言われているのはほぼこれらしい
         
         
    • GCM(Galois/Counter Mode)
      • 認証付き暗号
        • AEAD(Authenticated Encryption with Associated Data)とも呼ばれる
        • データの暗号化とメッセージ認証の両方の機能を同時に実現
          • 通常は、暗号化とメッセージ認証は別々
        • 平文をGCM modeで入力すると、暗号文と認証タグが出力される
          • 認証タグは、
            • MAC(Message Authentication Code) または
            • ICV(Integrity Check Value))
              とも呼ばれる
      • GCMは、パケット化されたデータの保護に適しているらしい
        • 遅延、オーバーヘッドが少ないため

鍵の交換方法

IEEE standards

  • IEEE 802.1AE-2006

    • GCM-AES-128
  • IEEE Std 802.1AEbn-2011

    • GCM-AES-256 追加
  • IEEE 802.1AEbw-2013

    • GCM-AES-XPN-128 追加
    • GCM-AES-XPN-256 追加